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知床の再評価 実効ある保護策急ごう(2月25日)
世界自然遺産・知床の保護策は、全体としては評価できるが、個別分野の課題が残っている-。

 現地調査した国際自然保護連合(IUCN)は、知床の現状をこう指摘した。

 知床保護策に、新たな「宿題」が突きつけられたといえる。関係者は問題点を真剣に受け止め、実効ある保護に踏み出さねばならない。

 現地調査の結果は、七月にカナダで開かれる世界遺産委員会に報告され、最終評価される。

 現地で記者会見したIUCN幹部は「日本側の全体の取り組みは良い」と述べたが、これで高い評価が得られると安心するのはまだ早い。

 知床を将来に残すためには、さまざまな課題が残っている。

 IUCNが問題視しているのは、スケソウダラの保護策だ。漁業者の自主管理による海域管理計画を、実効性のあるものに改善するよう求めている。

 管理計画には、スケソウ生息数が著しく減少した場合、科学者が漁業者に自主規制を助言できる措置も盛り込まれている。だが、どのような場合に禁漁措置などを取るのか、曖昧(あいまい)だ。

 IUCN内部には、自然の生態系はいったん危機にひんすれば、容易にはもとに戻らないという懸念がある。

 これを払拭(ふっしょく)するためには、禁漁する場合、例えば資源量に指標を定め、確実に生態系を守る手だてをIUCN側に示して理解を得る必要がある。

 知床の漁業者は、ロシア漁船によるスケソウ乱獲にも神経をとがらせている。三月に札幌で、日ロの科学者が集まって、オホーツクの生態系に関する初の会議が開かれる。

 専門家は、ロシアの協力抜きに、知床を守るのは難しいと指摘している。日ロ両政府は、科学的知見を踏まえて乱獲問題への対応を急ぐべきである。

 スケソウをエサとする絶滅危惧(きぐ)種のトドについて、IUCNは食用などの「消費目的の駆除は好ましくない」との姿勢を示し、保護策を求めている。

 漁業者側は漁具被害の拡大を懸念している。痛いほど分かるが、強化漁網を使うなどの工夫も必要だ。駆除は慎重に実施すべきだろう。

 遺産地域内には十四河川に砂防ダムなど百二十三の河川工作物がある。このうち四十八カ所でサケの遡上(そじょう)の妨げになっていることが分かっている。

 一部は魚道が設置されたが、遡上が確認されていない河川もある。必要な対応を急がねばならない。

 IUCN内には、ダムそのものの撤去を求める意見があり、これも無視はできない。ダムの役割を、自然保護と防災の両面から評価しなおす必要があるのではないか。

 世界自然遺産を守るためには、課題の解決に向けた不断の努力が求められる。それをいとわない姿勢が大切だ。


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